Xp mode、Hyper-V、VMwareの比較
Windows xpの環境を構築する、という観点で、3つの仮想環境ホストを比較してみよう。ターゲットは、Xp mode、Hyper-V、VMwareの3つだ。
ライセンス | 複数のVM | SP1 | SP2 | SP3 | 画面サイズ | |
---|---|---|---|---|---|---|
xp mode | ○ | △ | × | × | ○ | ○ |
Hyper-V | - | ○ | × | ○ | ○ | × |
VMware | - | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
まず、ライセンスだが、Windows7 Professional以上には、xp modeを使用する権利がついていて、かつ、そのWindow xpのライセンスはWindos7 Professionalについている。xpのライセンスを別に用意する必要がないのだ。もし、Windows xp環境を必要とする理由が、既存のアプリケーションの実行させたいためであり、そのアプリケーションがWindows xp SP3で動くなら、Windows 7 Professionalを導入するのがもっとも確実だろう。Windows10 Proからダウングレード権を行使するのもいい。他の2つ、Hyper-VとVMwareは、通常通り、インストール可能なxpのライセンスを必要とする。
次に、複数のVMを持つことができるかどうかだが、xp modeについては、ちょっとノウハウが必要なようだ。
http://hatsunemetro.net/pc/multiple-windows-xp-mode.html
また、意外だが、xp modeの一部(Microsoft Virtual PC)を使って、Windows Vistaの環を構築する方法が、マイクロソフトのサイトで紹介されている。
https://technet.microsoft.com/ja-jp/windows/ee410772.aspx
Hyper-V、VMwareともに、複数のVMを持つことに何の問題もない。
xpのSP1、SP2、SP3がインストールできるかどうかについても、それぞれ異なっている。xp modeは最初からSP3がインストールされた状態で提供されており、それ以前のSPでは動かない。Hyper-Vは、SP2以降の対応となっており、SP1は動かない。VMwareはSPの有無を問わない。もし、動かしたいアプリが、どのSPに対応しているかわからない場合は、VMwareが最も手堅い選択になる。
最後に、画面サイズの件だが、これは意外な結果になった。xp mode、VMwareともに、画面サイズの選択は自由にできるが、Hyper-Vのみ、画面サイズの選択肢が、800x600、1024x768、1152x854、1280x024など、一昔前のディスプレイを前提にした解像度しか選択できないのだ。つまり、現代的なノートパソコンの解像度である1366x768や1920x1080に対応しておらず、全画面表示で使用した場合、画面の両端に、真っ黒な領域ができることになる。これは痛い。